指揮者、作曲家でピアニストのアンドレ・プレビンさんが2月28日、マンハッタン区の自宅で死去した。89歳だった。各メディアが報じた。
1929年、ドイツ・ベルリンのユダヤ人家庭に生まれ、10代のころからジャズ音楽に親しんだ。ナチスの迫害を逃れてカリフォルニア州に移住し、43年に米国市民権を取得した。ジャズピアニストとして活躍する一方、オペラや交響楽、映画音楽など多ジャンルにわたり作曲や編曲、音楽監督も務めた。担当した「恋の手ほどき」(58年)、「マイ・フェア・レディ」(64年)などでアカデミー賞を受賞。指揮者としてニューヨークフィルやウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団など著名オーケストラとたびたび共演した。2009年から12年までNHK交響楽団の客演指揮者も務めた。
プレビンさんの公式ホームページによると、口ぐせは「音楽あってこその人生」。80歳の誕生日を祝い09年、カーネギーホールでプレビンさんの功績をたたえるコンサートが行われたという。