民間運営医療システム大手「ノースウェルヘルス」は8日、傘下のマンハッタン区アッパーイーストサイドのレノックスヒル病院を改修する計画を発表した。総工費は約20億ドル(約2222億円)。入院時の大部屋を廃止し全個室とする他、手術室や緊急治療室の拡張などが盛り込まれている。
1857年開業の同病院はパーク街とレキシントン街、76丁目と77丁目の間に10棟に分散して運営。中には100年以上改修されずに使われている設備もあり、老朽化が進んでいるだけでなく、患者のニーズに十分に応えられずにいた。
同病院によると改築工事は10年間をかけて段階的に行われ、工事中も通常通り営業を続ける。入院を全個室とする計画だが、病床数は明らかにしていない。設備を刷新し病室を拡大する他、新たに産婦人科に特化した施設をつくり、分娩室や新生児室を新設する計画だ。
ノースウェルヘルスの代表で最高経営責任者(CEO)のマイケル・ドーリング氏は声明で「(計画は)レノックスヒル病院の継続的な成功を確実にするためのステップだ」と述べている。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると計画を実現するためには、ニューヨーク市および地元住民の承認が必要。住宅を建設する開発業者やその他の詳細については、明らかにされていない。