1930年代のロックフェラーセンター以来、ニューヨーク市最大の再開発プロジェクト、「ハドソンヤード」の東側「イースタンヤード」が15日、正式にオープンする。51階建ての高層ビル「55ハドソンヤード」など5棟のオフィスビル、100以上のショップ、約4000戸の住宅、ホテル、飲食店、公共スペースなどが入り、広さは合計28エーカー(約11万3300平方メートル)、開発費用は250億ドル(約2兆7800億円)にも及ぶ。
今回開業するのは東側、10番街30丁目から34丁目の区画。2015年に運行を開始した地下鉄7番線の新駅の他、蜂の巣型の建物「ベッセル」は既にオープン。劇場やギャラリーなどが入る「ザ・シェッド」は4月5日に開業予定だ。
CNNやHBO、タイムワーナーなどの主要メディアグループが近く入居する73階建ての「30ハドソンヤード」には地上1296フィート(約395メートル)の高さに野外展望台が設置される予定で、一般公開は2020年。全プロジェクトが完了するのは24年になるという。
ニュースクール大学が昨年11月に発表した同プロジェクトの費用をまとめた調査報告によると、市がハドソンヤード開発を巡って補助した優遇措置は約60億ドルに上る。市は地下鉄7番線の延長に24億ドル(約2670億円)をかけた他、市議会は公債の利息支払い不足分3億5900万ドル(約399億円)の負担も承認。開発に当たった不動産開発会社リレイテッドカンパニーおよびオックスフォードプロパティーズが受けた税制優遇措置の額は10億ドル(約1113億円)を超えるという。