盲導犬とハーフマラソン 「目が不自由でもランニング楽しんで」

 視覚障害者のトーマス・パネックさん(48)がブルックリン区のプロスペクトパークで17日に行われるニューヨーク市ハーフマラソンに盲導犬と一緒に出場する。目が不自由でもランニングが楽しめることをアピールするのが目的。amニューヨークが12日、報じた。
 パネックさんは盲導犬を提供する非営利団体「ガイディング・アイズ・フォー・ザ・ブラインド(GEB)」の最高経営責任者(CEO)。GEBによると20歳代前半で、光を感じる網膜組織に異常をきたす遺伝性の病気、網膜色素変性症を患い失明、現在は「ウエストリー」と名付けた黒のラブラドールレトリバーを盲導犬に使っている。
 GEBは、ジョギングやマラソンを楽しむ視覚障害者のために盲導犬を貸し出す制度も実施。パネックさんは、ランニングガイド犬について同紙に「障害物や他のランナーを避け、視覚障害者が安全に自由に走れるよう訓練している」と説明。視覚障害者が盲導犬とともにマラソン大会に出場するのは「過去に例がない」と胸を張った。
 同紙によると、パネックさんは既に20回マラソン大会に出場しているが、いずれも健常ランナーとペアを組み、声で指示を受けながら走ってきた。17日は、ウエストリーと妹のワッフルに加え、以前、長年にわたりパネックさんの盲導犬を務めていたガス(黄色のラブラドール、7)の3匹の盲導犬が交代で先導するという。

GEBの公式ホームページより