地下鉄の定時運行率、路線で差 アルファベット路線で改善必要

 ニューヨーク市を走る地下鉄のサービス状況が知りたければ、ニューヨーク州都市交通局(MTA)がまとめた「サブウェー・パフォーマンス・ダッシュボード」が便利だ。信号機故障、路線メンテナンスなど、50本以上の遅延につながった「主要インシデント」の数や遅延の長さを路線別に一覧できる。
 MTAがこのほど発表した統計によると、地下鉄全体の定時運行率は昨年の60%から76%に改善。しかしダッシュボードと照らし合わせたニューヨークタイムズ

サブウェー・パフォーマンス・ダッシュボード
(www.dashboard.mta.info)

は20日、「路線によってサービスに驚くほど差がみられる」とする調査結果を報じている。
 定時運行とは、終着駅に予定時刻の5分以内に到着すること。同紙は、1、2、3番線など数字の路線は定時運行率が着実に良くなっているが、A、B、C線などアルファベットが付いた路線ではさらなる改善が必要と分析。数字の7路線は定時運行率79%であるのに対し、アルファベットの15路線は68%と低い。F線は50%とシステム全体で最低だった。
 同紙によると、数字路線では運行スケジュールの変更やコンピューターシステムの導入による運行の効率化、2番街線開通による混雑軽減、新型信号機の導入などが改善につながった。アルファベット路線では設備の老朽化が進行。ただし、このほど新型信号機が導入されたため、今後は改善が期待されるとしている。