神経の圧迫が及ぼす意外な影響
体が硬くなった、体が重く力が入りにくいなどと悩んでいませんか? 筋肉自体の硬さもこれらの原因ではありますが、神経の滑走性と伸張性の低下が原因になっている場合もあります。
神経の滑走性といってもピンと来ないかもしれませんが、神経も動くのです。多少の伸び縮みや、筋肉と筋肉の間を滑る動きもあります。神経は脊髄から両手と両足へ伸び、互いに行き交い繋がっています。したがって腕を頭上にあげる際には、関節の動きに伴って筋肉も伸びますが、首から上肢へ走る神経の滑走や伸張も生じて、効率的な「リーチング動作」が行えるのです。神経の滑走性や伸張性の低下が生じると痛みも出ますが、走行に沿って筋群の柔軟性も低下し、筋力の低下も引き起こされる場合があります。
たとえば首から腕には「腕神経叢(わんしんけいそう)」という神経の束があり、多くの筋肉の間に絡まるように走っています。このどこかで神経の圧迫や締め付けがあれば首にも影響が及び、首の張りや肩凝り、痛みの原因にもなります。 これは下半身の坐骨神経の滑走性にもいえることです。いくらストレッチをしても太ももの筋肉の硬さが取れない場合は、坐骨神経の滑走性と伸張性が低下していることが多く、動きの制限や腰椎・仙骨の負荷の原因ともなり得ます。
筋肉の柔軟性が低下すると姿勢や動作の変化が生じ、代謝の低下にもつながります。症状が神経の伸張性の低下によるのであれば、単に硬くなった筋肉へのストレッチやマッサージだけでなく、神経へのアプローチも必要です。ファンクフィジオでは「神経モビライゼーション」といって、圧迫されている特定の神経部位を解放し、神経全体の滑走性を改善する治療を行っています。自宅でできる神経のストレッチも指導します。まずは相談に来てみてください。
藤井よし
カリフォルニア大学(サンフランシスコ校)理学療法学博士課程修了。米国でも数少ない米国整形徒手療法学会(AAOMPT)のフェローシップ修了。顎関節などを専門とする。
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