ニューヨーク州の看護師ら約4万2000人で構成する州看護師組合(NYSNA)は、看護師に対して患者の数が多すぎるとして、看護師の大幅な増員を求めている。ニューヨーク市の3大医療施設、マウント・サイナイおよびニューヨーク=プレスビテリアン、モンテフィオーレ病院でストライキを起こす計画をしていた。
ストライキは同3病院からなる市病院同盟が、増員のために5000万ドル(約55万6900円)の投資を申し出たため、NYSNAが交渉再開に応じたため延期。しかしNYSNAは、同盟からの要請は、適切なケアを行うのに十分な人員の増員には程遠いと訴えている。
ニューヨークタイムズによるとNYSNAは、カリフォルニア州が20年前に導入した、1人の看護師が担当する患者数の比率を定める看護師配置基準を例に挙げ、看護師不足を訴えている。1人の看護師が担当する患者の平均数が1人増えるごとに、患者の死亡率が7%上昇するとした研究結果も発表されている。
一方、同盟側は看護師配置の判断は、患者の重症度、看護師の経験や能力に応じて変動するものとして、一律基準の導入やその他の看護師の労働に限界を設けることに反対。また、同3病院で過去4年間に2000人の看護師を増員したと訴えている。