ニューヨーク州がマンハッタン区の混雑エリアに乗り入れる車両に料金を課す混雑料金制度の導入を決めたことを受け、ニュージャージー州から反発の声が上がっていると、ニューヨークタイムズが16日、報じた。ニュージャージー州側から車で乗り入れる場合の二重課金が問題のようだ。
リンカーントンネルやホーランドトンネル、ジョージ・ワシントン橋を通ってニュージャージー州からマンハッタン区に乗り入れるには、現在15ドルの通行料が必要。混雑料金制度が開始されると、同区の60丁目以南に乗り入れる車両には、さらなる料金が課されることになる。
同紙がニューヨーク都市交通局(MTA)の17年の統計として報じたところによると、ニュージャージー州から同区60丁目以南に車で乗り入れる人は1週間当たり約11万5000人に上る。
記事によると、ニュージャージー州ジャージーシティの市長は対応策としてニューヨーク州からニュージャージー州側に乗り入れる車両に料金を課すことを提案。トンネルや橋の料金を既に支払ったドライバーへの二重課金を禁止する法律の制定を呼び掛ける連邦議員や、ニュージャージー州民への混雑料金を免除する法案を提出予定の連邦下院議員もいる。同州のフィル・マーフィー知事は、ジョージ・ワシントン橋を渡る車両への二重課金に断固として反対する意向だという。
一方、ニューヨーク州当局は同紙に「(ニュージャージー州民は)公共交通機関の利用を検討するべき」と述べた。