予防接種、従わない保護者に罰金 はしか流行、義務付け命令で

 ニューヨーク市保健精神衛生局は18日、はしかの予防接種を受けていない子どもの保護者3人に、1000ドル(約11万2000円)の罰金付き審問命令を発行した。ビル・デブラシオ市長の非常事態宣言とともに同局が今月9日に発令した、予防接種の義務付けに従わなかったもの。市内のはしか感染者数は、18日時点で359人に上っている。
 今月9日の宣言では、ブルックリン区ウィリアムズバーグの正統派ユダヤ教コミュニティーを中心に、区内の一部エリアに居住・勤務・通学する全員を対象に、はしかの予防接種を義務付けていた。発令後の追跡調査により、はしか感染者に接触があった子ども3人が、12日の時点で予防接種を受けていないことを確認、保護者が処罰の対象となった。3人がはしかに感染したかどうかは不明。
 同区の一部での予防接種義務付け命令は17日に更新され、まん延が沈静化するまで継続する。同局は18日、予防接種義務に従わなかった私立校4校を、新たに閉鎖したと発表。同区のニューヨーク州高位裁判所では同日、予防接種の義務付け命令に対する暫定的差止め処分を求めていた5人の保護者の訴えを棄却している。