動画配信サービス大手ネットフリックスは18日、ニューヨーク市に映画やドラマの制作拠点を建設すると発表した。マンハッタン区フラットアイアンのオフィスを拡張する他、ブルックリン区には6つの映画撮影スタジオを建設する。投資額はおよそ1億ドル(約112億円)に上る。
同社のマンハッタン区のオフィスには現在、32人の従業員が勤務しているが、オフィスの拡大により2024年までに幹部、マーケティング、制作開発などの高報酬の部門で127人を雇用する計画。雇用拡大を実現し、29年まで継続させた場合、同社は400万ドル(約4億4768万円)の税額控除を受けられる。この優遇措置は、アマゾンの第2本社誘致に使われたものと同じ制度。
同社の国際スタジオ運営ディレクター、ジェイソン・ハリトン氏は声明で「映画製作に適した環境のニューヨークには、世界を股にかけるクリエーターが集っている。ネットフリックスの拠点で、彼らに活躍の場を与えられることが楽しみだ」と述べている。
同社は既に、人気番組「オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック」や「アンブレーカブル・キミー・シュミット」を、ブルックリン区とクイーンズ区で制作している。ニューヨークタイムズによると同社はオリジナル映画の製作を始めてから間もないが、今年は55作以上が制作される予定。この数は制作本数が多いスタジオの約2倍だという。