ニューヨークのビル・デブラシオ市長は22日、市の包括的な環境保護政策(グリーン・ニュー・ディール)を発表した。「ワンNYC」と名付けられたこの政策では、エネルギー効率の悪い、昔ながらのガラスやスチール製の高層ビルの新たな建設を禁止。今後建設されるビルで、ガラス製の外壁を全面に設置する場合などに、厳格な基準を設ける。
同計画ではまた、市に既存する約5万棟の2万5000平方フィート(約2323平方メートル)以上の大規模ビル所有者に、エネルギー消費量および温室ガス排出量削減のための改良を義務付ける。市によるとこうした規制は全米初。民間のビル所有者は、2030年までに約30%の温室ガス排出量削減を義務付けられ、これを怠ったビル所有者は100万ドル(約1億1183万円)、大型ビルの場合はそれ以上の罰金が科せられる。
22日朝、ケーブルテレビMSNBCのトークショー「モーニング・ジョー」に出演したデブラシオ市長は、「市で最も象徴的な建造物である高層ビルが、市での温室効果ガス排出の主な原因。抜本的な改革および5年以内の再生可能エネルギーへの切り替えが必要」と訴えた。
ニューヨーク州都市交通局(MTA)も環境に配慮した計画を検討。同日、操車場やバス車庫など所有する不動産の屋根部分を貸し出し、ソーラーパネルを設置する計画を発表した。