白い車体に青ライン、旧型バスが引退  環境配慮型に移行

 ニューヨーク市で、廃止が決まっていた旧型モデルのバスが6日、最後の運行を終えた。約40年もの間市内を走った「ラピッド・トランジット・シリーズ(RTS)」の最後の1台が、マンハッタン区のミッドタウンからローワーマンハッタンに向かうM55路線で最後の運行を終えた。ニューヨーク都市交通局(MTA)が発表した。
 RTSはカーブした独特のフロントガラス、クロームメッキのヘッドライト、白い車体に青のラインが入った特徴的なデザイン。MTAではパワーステアリングを搭載した初めてのバスで、1981年に導入を開始し、80年代から90年代にはおよそ4900台が市内各所を運行していた。しかし、RTSはディーゼルガソリンを使用するため、環境への配慮が重要視される現在の基準から外れた。また、車椅子対応ではあったが、故障が相次ぎ苦情が絶えなかったという。
 MTAは、環境配慮型バスの導入を進めている。市では現在、クリーンディーゼルガス使用バスが3000台以上、ハイブリッド電気バスが約1700台、圧縮天然ガス使用バスが約745台運行している。完全電気バス10台の試験的導入も開始。2040年までに、市を走る全てのバス約5500台を、環境配慮型に切り替えていく方針だという。

最後の走行に向かうRTSバス(photo: MTA)