拘置所に面会に訪れた女性にわいせつな身体検査をしたなどとして、マンハッタン地区検事局などはニューヨーク市矯正局(DOC)の元幹部の男5人を職権乱用などの罪で起訴し、6日発表した。5人は起訴内容を否認し既に保釈されている。
検事局の発表によると、起訴されたのは53歳のDOC元幹部と、32歳から51歳までの4人のDOC元職員。起訴状によると5人は同区ローワーマンハッタンの拘置所、マンハッタン・ディテンション・コンプレックス(MDC)の訪問者の身体検査を担当。訪問者に検査に合意する書類に署名させ、日常的に衣類や下着を脱がせて検査していた。女性訪問者の胸を触ったり、陰部や臀部の検査も行っていた。加えて、こうした検査を隠ぺいするため公的書類を改ざんし、DOCなどに提出していたという。
6日付ニューヨークタイムズは「下着を脱いでスクワットするよう命じられた」「ズボンを降ろして足を広げるよう命じられた」などの被害を紹介。市の拘留施設の職員は、禁制品持ち込みの疑いがある人に対し、署名による合意を得た上で身体検査ができる。しかしその場合でも、衣類の上から軽く叩くことや、縫い目やポケット内の検査、上着や帽子、靴を脱ぐよう指示する程度に限られている。