マンハッタン区のワールドトレードセンター(WTC)にある商業施設オキュラスで2017年5月に続き、また水漏れが起きていたことが分かった。12日付ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
オキュラスを管理・運営するニューヨーク・ニュージャージー港湾局(PA)の広報担当は同紙に、水漏れは昨年の9.11同時多発テロ追悼記念式典で、355フィート(約108メートル)の高さにある天窓を開閉した際、中央に沿って設置されていたゴムパッキンが破損したためと説明。水漏れは追悼式典後から11月にかけて数回報告されていた。
PAはその後約3万ドル(約327万円)を投じ、防水テープで破損箇所をふさぐ補修工事を行ったが、今月5日に再度水漏れが見つかっていた。PAは今年の追悼式典に間に合うよう天窓のゴムパッキンを取り替える方針。
オキュラスは、スペイン出身の建築家サンティアゴ・カラトラバさんが、旧WTCタワーがテロ攻撃を受け崩壊した9月11日の同じ時間帯に天窓から日が差し込むように設計。しかし16年のオープン以来、機能面でさまざまな問題が発生してきた。17年にはエスカレーターの誤作動で男性2人が軽傷を負い、同年、フルトンセンターに近い東端で水漏れが見つかっていた。カラトラバさんのデザインを巡っては「斬新すぎて問題を起こしやすい」との批判もある。