ニュージャージー州フォートリー市を中心に事業を展開する古本不動産は10日夜、マンハッタン区のしんばしレストランで創業45周年記念の会を開催、各界から200人以上が出席した。
同社は現社長の古本武司さんが1974年に創業。ニューヨーク市および近郊の不動産会社としては最も長い歴史を持つ社の1つ。この日はレストラン全体を貸し切り、出席者は1階で特別に用意された料理に舌鼓を打ちながら談笑した。
古本さんはカリフォルニア州ツールレークの日系人強制収容所で日系3世として生まれ、ベトナム戦争に従軍。戦争によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱え、さまざまな職業を経験した後、同社を立ち上げた。2階には波乱万丈の半生を紹介する写真や記録が展示された。他にもニュージャージー州などから贈られた勲章の他、古本さんのことを取り上げた新聞や雑誌の記事もあり、出席者は興味深げに見入っていた。
浄土宗の中垣顕實(なかがき・けんじつ)師やニューヨーク日系人会副会長の竹田勝男さんなど、古本さんの友人や古本不動産の元社員が祝辞を述べた。古本さんは英語で「これまでのことは私1人でできたのではなく、一緒に働いた全ての社員、友人、ここにおられる皆様のおかげ」とあいさつ。「妻のキャロルにも感謝している。彼女がいなかったらいまの私はない」と述べた。
古本不動産
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