殺し屋雇い夫殺そうとした疑い NYPD女警官を逮捕

 殺し屋を雇い、離婚を切り出された夫と交際相手の娘を殺そうとしたとして、連邦捜査局(FBI)は17日、ニューヨーク市警察(NYPD)勤続12年の警官、バレリー・シンシネリ容疑者(34)を逮捕した。各メディアが報じた。
 報道によるとシンシネリ容疑者の夫イザヤ・カルバリョさん(32)は今年1月、離婚届を提出。離婚を巡り2人はほぼ合意に至ったかのように見えた。
 しかし翌月、シンシネリ容疑者は交際していたジョン・ディルバさん(54)に7000ドルを渡し、「殺し屋を雇って私の夫とあなたの娘を殺してほしい」と依頼した。ニューヨーク・デイリー・ニュースによると容疑者は、ディルバさんの娘(15)が容疑者とディルバさんが過ごす時間を奪っているなどと嫉妬したため殺害を依頼したという。
 通報を受けたFBIは捜査を開始、ディルバさんに、盗聴器を付けてシンシネリ容疑者と殺人について繰り返し話し合わせた。容疑者は「夫は強盗に見せかけ、娘はひき逃げで」などと殺害方法を指示した。
 今月17日、殺し屋を名乗るFBI捜査官が、偽造した殺害現場の写真とともに「計画は成功した」とシンシネリ容疑者にテキストメッセージを送信。容疑者はその直後、ディルバさんに連絡。アリバイを確保し、テキストメッセージを全て消去するよう指示した。その後、逮捕された。
 シンシネリ容疑者は2007年にNYPDに採用され、家庭内暴力(DV)担当としてクイーンズ区106分署に勤務していた。