ゲイの男性の間で編み物サークルが新しい出会いの場になっているようだ。ニューヨークタイムズがレポートした。
ブルックリン区パークスロープの毛糸店「ストリング・シング・スタジオ」では男性向けの編み物クラスを毎週開催。常連の1人、ジェイミー・アンドレードさんが編んでいるのは、レースで縁取られた青緑色の半袖セーター。アンドレードさんいわく「私たちってバーに行くようなタイプじゃないわよね」
「バーやクラブでの会話は不毛」と話すマイケル・リッチマンさんはマンハッタン区ハーレムの自宅アパートで昨年から月1回、男性が全裸で参加する編み物サークルを開いている。カミングアウト(同性愛を公表)したときのことや幼い頃の苦悩などを裸で話せば会話も弾むという。リッチマンさんのように「バーでの短時間のぎこちない会話と電話番号の交換にはうんざり」という男性の他に、「酒は飲まない」「高くつく」などとバーを敬遠する男性にも好評だ。
著名俳優で同性愛を公表しているアラン・カミングさんが共同経営する同区イーストビレッジのバー「クラブカミング」も編み物サークル「ニット@ナイト」を週1回開催。始めたのは自身も編み物愛好家だというカミングさん。編み物作家をゲストに呼ぶなど趣向を凝らしている。今月30日に行われるプライドマーチでは、手編みのミニハートを一般の人に配り、青少年のいじめと自殺についての啓蒙を行うという。