セックスカルトの創始者に有罪 焼き印押し「奴隷」に

 ブルックリン区連邦地裁の陪審は19日、ニューヨーク州都オールバニ近くを拠点とした団体「NXIVM(ネクセウム)」創業者のキース・ラニエール被告(58)に対し、性的目的の人身売買や強制労働共謀など7つの罪全てで有罪評決を下した。判決によると、被告はネクシウム内のカルト的結社でメンバーの裸の写真などを「担保」に「奴隷」として従事させた。陰部などには自身のイニシャルの焼き印を押し、性行為に及び、労働を強要した。

ラニエール被告=写真=は結社内で「バンガード(先駆者)」や「グランドマスター」と呼ばれていた。幹部には女優のアリソン・マック被告(36)やカナダ酒造メーカー大手シーグラムの遺産相続人、クレア・ブロンフマン被告(40)などが名を並べた。両被告を含む幹部5人は起訴され、既に罪を認めている。6週間にわたったラニエール被告の裁判では、結社内で「奴隷」の階級社会が組織されていたこと、女性が洗脳され病的に痩せ細っていたこと、ラニエール被告が自身の性器の大きさに劣等感を持っていたことなどが証言された。量刑言い渡しは9月25日。最高刑は終身刑。写真はラニエール被告が運営していたユーチューブのチャンネル「Keith Raniere Conversations」のスクリーンショット(photo: Keith Raniere Conversations / Youtube)