カナダ・トロント出身の落語家、桂三輝(かつら・さんしゃいん)さんが25日、マンハッタン区の在ニューヨーク大使公邸で独演会を開き、今秋から冬にかけて同区でオフブロードウェーの長期公演を行うことを発表した。
桂三輝さんは上方落語家として史上初めての非日本人。20年間、大阪府で過ごして芸を磨き、世界25カ国で公演してきた。もちろん、大阪弁も流暢に話す。
秋からの公演が行われるのはブロードウェーの会場。発表によると、落語の長期公演がブロードウェーで行われるのは史上初だという。
この日は外国人という目線から、日本の謙遜文化やお酒の注ぎ方など、自身がカルチャーショックを受けた話を英語でテンポ良く披露。正座からひざ立ちになり、大きな手振りで熱心に語る。時折、大阪弁も交えた独自のスタイルで、絶えず笑いを誘っていた。「落語の内容は(英語になっても)ほとんど同じ。どんな文化でも面白くなる」とその魅力を語った。山野内勘二大使は「桂三輝さんは日本と外国をつなぐ強い武器であり架け橋」と背中を押した。