DR.高田洋平 FUNCPHYSIOの気になる体のはなし Vol.24 人間の支柱、背骨の動き

人間の支柱、背骨の動き
 きょうは背骨の話をします。「背骨」は、首の部分に当たる頚椎(けいつい)が7個、その下の肋骨が付着している胸椎が12個、腰の骨と呼ばれる腰椎が5個、そして仙骨、尾骨で構成されています。
 背骨は生物が魚から進化していく過程で、生活様式に合わせて真っすぐの背骨から前後にわん曲をした形に変化してきました。背骨の基本的な役割は、支柱として体を支えること、そして脊髄を保護することです。
 背骨の1つひとつは腹側の丸い部分、椎体(ついたい)で繋がっています。ここに存在する椎間板はわずかに揺れたり回ったりできます。また背側の骨が作り出す関節も、前に屈む、後ろに反る、回転などの動きが可能です。

さまざまな動きに関連する背骨
 首を最大限に動かして右後方を見るとき、人の背骨は頸椎だけでなく、胸椎の上の方まで一緒に回転します。歩くときや腕を振るときにも背骨には回転の動きが伴います。
 ゴルフ、テニス、野球などのスポーツで背骨の柔軟性が必要なことは、なんとなく想像できるのではないでしょうか。ヨガの「三角のポーズ」や「英雄のポーズ」にも、バレエダンサーが片方の脚で立ち、もう一方の脚を上げるポーズ「アラベスク」をするときにも背骨の回転が必要です。
 しかし、動かしやすい背骨だけを動かして運動をしていると、過剰なストレスが掛かり痛みが発生します。体の悩みを解決するために、背骨の柔軟性や強さが大切になります。背中の硬さや痛みを感じる場合は一度、当院にご相談ください。
 またファンクフィジオNYでは木製のマシンで「らせん」をイメージしながら筋肉を強化させるエクササイズ、「ジャイロトニックⓇ」を導入しました。このエクササイズは背骨の回転を作り出すのに最適です。既に東京オフィスでも取り入れていますが、理学療法(フィジカルセラピー)の後にジャイロトニックを受講する人が増えてきています。興味のある方はぜひお問い合わせください。

押本理映 (FuncPhysio日本支部代表)
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PT(日本の理学療法士)免許を2011年取得後、大学病院で臨床経験に励む。ダンスを中心とした芸術スポーツ分野のリハビリを学ぶために15年来米。NYUハークネス・ダンス・センター、高田洋平氏の下で徒手療法を学ぶ。専門分野はダンサーのスポーツ障害。10代でロシアにバレエ留学した経験を持つ。r.oshimoto@funcphysio.com