黒人テニスの草分け、銅像でたたえる 全米オープン会場前

 黒人テニス選手の草分けとして活躍したアリシア・ギブソン(1927〜2003年)をたたえた銅像が26日、全米オープンのメーン会場、クイーンズ区のアーサー・アッシュ・スタジアム前に登場した。ギブソンは23歳だった1950年、全米オープンの前身、全米選手権に黒人として初めて出場。テニスが「白人のスポーツ」とみなされていた時代に人種差別と闘い、黒人選手の道を切り拓いた。56年に全仏選手権で優勝し、黒人初の4大大会覇者となった。

ギブソンはマンハッタン区ハーレム出身。57年には全米選手権、ウィンブルドン選手権を制覇。その後も次々とタイトルを制覇し、58年までに4大大会で計11回の優勝を収めた。米彫刻家エリック・ゴールダーにより作られた銅像は6つの立方体を基に構成。名前が入ったピースの上には、立方体の半分がギブソンの胸像になったピースが乗る。全体の重さは18トン(photo: Courtesy of Florida A&M Athletics)