2014年、取り押さえの際に黒人男性のエリック・ガーナーさんを死なせたニューヨーク市警察(NYPD)の白人警官が今月解雇された問題で、警官労働組合「巡査慈善協会(PBA)」執行委員は28日、NYPDのオニール本部長とデブラシオ市長の不信任決議を満場一致で可決。本部長の辞任を要求し、クオモ知事に市長の解任を求めた。ウォール・ストリート・ジャーナルが同日、報じた。
PBAには警官2万5000人が所属。パトリック・リンチ組合長は声明で「市長は長年、警官を悪者扱いし、市民を守ろうと重ねてきたわれわれの努力を台無しにした」と指摘。オニール氏についても「警官を目の敵にする市長の臆病な同調者だ」と酷評した。
同紙によると、PBAがNYPD本部長の辞任を求めたのは04年以来初めて。ブルックリン区で丸腰の黒人少年を撃ち殺した警官に対する処分に抗議し、当時のレイ・ケリー本部長の辞任を求めた。ケリー氏は13年まで在職した。
市長報道官は同紙に、リンチ氏があつれきを生じさせようとしていると反論。オニール氏も報道官を通じ「NYPDのために今後も心血を注ぐ」として、辞任の意思のないことを明らかにした。