エッグクリームとインスタで再建狙う 老舗雑貨店の生き残り作戦

ネット販売や大型チェーン店に押されて家族経営の零細小売店は青息吐息。ニューヨークタイムズは29日、マンハッタン区2番街とセント・マークス・プレースの角にある雑貨店、「ジェムスパ」の奮闘ぶりをレポートした。
 同店は1920年代に開業。チョコレートシロップと炭酸を混ぜた飲み物「エッグクリーム」の発祥の店との評判もあり、当時は名物を求めて地元住民がたむろした。ビートニクを代表する詩人、アレン・ギンズバーグは同店のことを詩にしている。
 現在、店を切り盛りするのはニュージャージー州から片道2時間かけて通うパルル・パテルさん(48)。大手証券会社を辞め、父親から経営を引き継いだのは昨年秋。この時点で10万ドル(約1060万円)の借金があることを知った。家賃滞納で大家から訴訟も起こされている。それでも、1カ月で約1万7000ドル売るという電子たばこと、伝説的パンク・ロック・バンド「ニューヨーク・ドールズ」のメンバーも飲んだというエッグクリームを経営の柱に生き残る。インスタグラムを通してオリジナルのTシャツも販売している。

雑貨店ジェムスパの公式インスタグラム
(@besteggcream)より