多くの学校で新学期が始まったのに合わせ、学校での暴力事件を防ぐ行動を促すテレビコマーシャル(CM)が18日、放映された。2012年にコネティカット州で起きた、サンディフック小学校銃乱射事件の犠牲者遺族などが運営する非営利団体「サンディフック・プロミス」が制作。衝撃的な映像が波紋を呼んでいる。
CMは新学期のために買ってもらったリュックをうれしそうにロッカーから取り出す男子生徒から始まる。他の新学期のCMと変わらないように見えるが、CMが進むにつれ銃声や悲鳴が鳴り響き、スケートボードで窓を割って校舎から逃げ出す男子生徒、足から血を流す友人を靴下を使って止血する女子生徒など、驚愕のシーンが続く。
トイレに隠れる女子生徒は「ママと連絡を取れる携帯電話をようやく手に入れたわ」と泣きながら、「大好きだよ、ママ」とテキストメッセージを送り、何者かの足音を聞いて怯える。CMの最後には「事件の兆候を読み取れれば、学校での銃乱射は防げる」とのメッセージが映し出される。
同団体はホームページで、学校での暴力事件を防止するためにできることを紹介。保護者には暴力行為を起こしそうな子どもの特徴をまとめたガイドブックを公開し、学校関係者には子どもの変化に気付くためのプログラム導入を呼び掛け。生徒自身にも、心が不安定な友達を助けるクラブへの入会を勧めている。