5500のフィットネスジムがひしめくニューヨーク市。マンハッタン区では近年、特定のエクササイズに特化した小規模運営の「ブティック型」が続々と登場し、新たなジムの形態として頭角を現している。24日付ウォール・ストリート・ジャーナルがレポートした。
ブティック型スタジオは10年以上前、ヨガ特化型スタジオの隆盛を機に米国で浸透し始めた。その波はピラティスやスピニングに広がり、今や市内で受講できるクラスはホットヨガやトランポリン、ポールダンスなど多岐にわたる。
特に、マンハッタン区チェルシー、イーストビレッジ、フラットアイアン、ミッドタウンウエストには100を超えるジムやスタジオが集結し、1日に複数のスタジオを行き来する受講者の姿も目立つ。ミッドタウンウエストのランニングクラブ経営者は同紙に「似通ったジムを密集させるのは利用者にとっても便利だし、ジム側にとっても利益になる」と話した。
複数のジムを選んで定額で通える「クラスパス」も人気だ。市の利用者は全米で最もクラスパスにかける金額が高いといい、全米平均に比べて30%多く使っている。
同区を拠点にフィットネス業界を支援するサイト「Zeamo」の創業者、ポール・オライリー=ハイランドさんは同紙の取材に対し、市を「業界で成功するか実験できる場所」と指摘する。大型チェーンは続々とブティック型に形態を変え、競争は激化。料金が今後上がる可能性もあるといい、「今のうちにたくさん受講しておいたほうが良い」と話している。