日米カウンセリングセンターは24日、マンハッタン区イーストビレッジのマンハッタンペントハウスで今年で7回目となる年次晩さん会を開催。日米のメンタルヘルスや医療分野に貢献したとして、米国日本人医師会の事務局長で、非営利団体ニューヨーク野口英世記念会の副代表を務める加納良雄さんと、アジア太平洋地域出身のLGBTQを対象にHIV・エイズ啓蒙およびプライマリーケアを行うアピチャ(APICHA)コミュニティー・ヘルス・センターの最高経営責任者、スリース・R・ロドリゲスさんを表彰した。
加納さんは受賞スピーチで1973年の来米から現在に到るまでの道のりを振り返り、「家族をはじめ、多くの方々のサポートのおかげで活動を続けてこられた」と感謝の言葉を述べた。ロドリゲスさんは、APICHAの活動内容を紹介し、今後もマイノリティーの医療支援に邁進していきたいと語った。
最後は日米カウンセリングセンターの所長で、設立以来36年以上にわたり心の病を抱える人たちにカウンセリングを行ってきた松木史(まつき・ふみ)さんが晩さん会のホストとして登壇、「心的外傷後ストレス障害(PTSD)やセクシャルハラスメントなど、患者が私たちのもとを訪れる理由は千差万別。患者1人ひとりに背を向けず真摯に向き合ってきた。来年の晩さん会で皆さんとまたお会いできれば」とあいさつした。
日米カウンセリングセンターは、同区ローワーイーストサイドを中心に移民コミュニティーに福祉サービスを提供するハルミントン・マジソン・ハウスが1983年に設立。米東海岸唯一の在留邦人対象のメンタルヘルスクリニックとして「心のケア」を提供している。
晩さん会にはニューヨーク地区で活動する医療従事者や同団体を支援する企業関係者約130人が出席した。

ロドリゲスさん(左から3人目)、加納さん(中央)、松本さん(右から2人目)(photo: Yurika Fukagawa/ 本紙)
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