波紋呼ぶ「ジョーカー」上映開始 ニューヨーカーの反応

 米人気コミック「バッドマン」の宿敵を描いた新作映画「ジョーカー」が、ニューヨーク市でも4日から公開された。
 2012年、コロラド州の映画館でシリーズ作の上映中に起きた銃乱射事件の遺族が懸念を表明。事件の現場となった映画館が上映を見送るなど配給側が対応に追われ、米連邦捜査局(FBI)や全米各地の警察が警戒を強めているとの報道も出たが、ニューヨーカーの反応は冷静なようだ。マンハッタン区リンカーンセンターそばの上映館でチケットを購入した男性は本紙の取材に、「ニューヨークで銃撃事件は日常茶飯事。同じような事件が起きるかもしれないと思ったが、映画館に来るのをやめるという選択はなかった」と話した。同作品は社会から疎外された男が孤独感を深める中でジョーカーへと変貌する物語。ホアキン・フェニックスが好演し、9月に開催されたベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受章した。

マスク姿やコスプレでの映画館入場を禁じる動きも全米各地で広がっているという。写真は映画「ジョーカー」の公式ツイッター(@ jokermovie)より