ブルックリン区地方検事局は3日、ニューヨークの5大マフィアの1つとして知られるコロンボ一家の幹部、ジョセフ・アマート被告(60)をはじめとした構成員11人を含む20人を、恐喝および悪徳貸付商法、大学バスケットボールでの八百長試合をめぐる収賄罪などの容疑で起訴、発表した。NBCニューヨークが同日、報じた。
事件は、2016年11月、スタテン島にあるニューヨーク州都市交通局(MTA)の車庫に停めてあるバスにGPS(全地球測位システム)が設置されているのが発見されたことをきっかけに発覚した。
GPS装置はアマート被告が当時の交際相手の女性を監視するために15年1月から16年10月まで女性の車に設置。GPS装置を見つけた女性がMTAのバスに付け替えた。
その後、被告らの複数の携帯電話での会話を傍受する許可を裁判所から取得した捜査当局は、同被告の息子、ジョセフ・アマート・ジュニア被告(26)がバーでいさかいを起こした相手を翌日呼出し、同被告とジュニア被告、その他の構成員らで殴る蹴るの暴行を加えたことや、ベンジャミン・ビファルコ被告(25)が全米大学競技協会(NCCA)所属のバスケットボールチームの選手に数千ドルを払い、意図的に試合に負けるよう八百長を持ち掛けていたことなど、数々の犯罪の証拠を掴んだという。
捜査当局は、アマート被告の自宅でスタンガン2丁、催涙ガスの弾筒、現金数千ドルも押収した。