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マンハッタン区アッパーウエストサイドのユダヤ系老舗デリ、バーニー・グリーングラスが10日、一時的に閉鎖となった。ニューヨーク市保健精神衛生局(DOH)の衛生検査を受けての措置。ニューヨークタイムズが13日、報じた。
DOHはユダヤ教の祝日ヤムキッパーの翌日である10日に抜き打ちの衛生検査を実施。「食物を適切な温度で保存していない、ネズミのフンが300個近く落ちていた、キッチンにゴキブリがいた」ことから、「食品衛生上、懸念がある」として一時閉鎖を命じた。DOHはこれらの問題を解決して、再検査に合格すれば再開できるとしている。
同店の店主、ゲーリー・グリーングラスさんは一時閉鎖を受けて、「胃潰瘍になりそう」とぼやく。「ヤムキッパー明けの食事はベーグルとスモークサーモンで、というのが習わし。クリスマスシーズンが1日で来て1000倍忙しいようなもの」と、ビジネスへの打撃を嘆く。
過去20年間、毎週のように同店に通っているという医師のハッター・エプスタインさんは、一時閉鎖のニュースを聞いて同紙に、「食べ残しをとっておいてよかった、と胸をなでおろした」と話した。
同店は創業111年。チョウザメの燻製をフランクリン・ルーズベルト第32代大統領に届けたこともあるという。店内で食事もできることから、観光スポットとしても人気だ。

シャッターが下りたバーニー・グリーングラス
(photo : Miori Nakajima)
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