ニューヨーク市で15日夜、市警察(NYPD)を巻き込む銃撃事件が2件相次いだ。NYPDの警官に撃たれた1人が死亡、1人が重傷を負った。
NYPDによると15日午後8時ごろ、ブルックリン区ゴワナスの公共住宅団地近くで、パトロール中の私服警官2人が、男性が人に向けて発砲しているのを目撃。駆け寄った警官らは男性に「銃を下ろせ」と繰り返し命じたが、男性は従うばかりか警官らに銃口を向けたという。警官らは男に向け数十発発砲、男は搬送先の病院で死亡が確認された。
報道によると死亡したのはナシーム・プリオレウさん(30)。2014年に強盗未遂で有罪判決を受け服役、先週仮釈放されたばかりだった。プリオレウさんはギャングの構成員で、08年以来入出所を繰り返していたという。
その数時間後、16日午前0時過ぎ、ブロンクス区ウェイクフィールドの地下鉄2、5番線225丁目駅で「男が発砲している」との911番通報があった。駆けつけた私服警官2人はマンハッタン行きのホームで拳銃を持った男を発見、複数発発砲。男は肩を撃たれ、近くの病院に搬送された。命に別状はないという。NYPDは男が所持していた拳銃の写真を公開した。
NYPD交通部のエドワード・デラトール部長は同駅近くで会見し「警官がいかに危険と隣り合わせか、また違法な武器の取り締まりがいかに重要か改めて浮き彫りとなった」と話した。