車に大麻置き証拠捏造か 住民が一部始終を携帯電話で撮影

 ニューヨーク市警察(NYPD)の女性巡査部長と巡査から職務質問を受けた際、巡査部長らが大麻を車の中に置き証拠を捏造し、不当に逮捕され公正な裁判を受ける権利を拒否されたとして、男性が市とNYPDを相手取り2017年、訴訟費用と懲罰的損害賠償50万ドル(約5423万円)を求めてブルックリン区連邦裁判所に提訴。両者が和解に至らなければ、裁判が間もなく始まる。ゴッサミストが18日、報じた。
 アブドゥル・プリアムさん(38)は2015年5月27日、ブルックリン区ブッシュウィックの路上で、友人のチャカ・バージルさん(39)から大麻を購入したとして、NYPD第83分署麻薬取締班のマドホ巡査部長とアレキサンダー巡査から職務質問を受けた。2人は逮捕され翌日、同区の刑事裁判所に起訴されたが、5カ月後、同区地方検事局は「証拠不十分」として起訴を取り下げた。
 同巡査部長は当初、プリアムさんがズボンのポケットの中に少量の大麻が入ったプラスチック製の薬瓶を隠し持っていたと主張していたが、プリアムさんはポケットには何もなかったと主張。近隣住民が当時の様子を携帯電話で撮影した動画には、同巡査が薬瓶を同巡査部長に手渡し、同巡査部長が背後から、窓が開いたプリアムさんの車の中に入れる場面が映っていた。
NYPDの広報官は事件当時、同動画を市の法務部に照会。法務部の担当官は「携帯電話の画像は誤解を招く」とのみ回答したという。

ゴッサミストがYouTubeに投稿した動画Video showing Brooklyn police officers place something intoのスクリーンショット