オピオイド依存、象徴で抗議 スプーン彫刻、22日まで

 マンハッタン区チェルシーの薬物依存治療センター、「マウンテンサイド」は7日から、処方せん薬オピオイドの依存者が薬物を摂取する際に利用する、スプーンを表した巨大彫刻「FDAスプーン」を同センター3階で展示している。深刻な社会問題となっているオピオイド蔓延の抗議と啓蒙を行う「オピオイド・スプーン・プロジェクト」の一環。 
 4月にはワシントンDCの米保健福祉省の前に設置した他、パデューファーマや、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどオピオイド蔓延を引き起こした製薬会社の前に展示した。 
 プロジェクトの発案者でボストンを拠点に活動するアーティストのドメニク・エスポシトさんは、12年間薬物依存に苦しんだ自身の弟が使用し、自宅のいたる所に隠していたスプーンから想起し、この彫刻を制作。ドメニクさんは「彫刻を通して抗議活動をもっと広げたい」と話した。

米国疾病管理予防センター(CDC)によると、薬物過剰摂取による米国での死亡者数は2018年に6万8557人。マウンテンサイドは薬物依存の患者を対象にカウンセリングと更生支援を行なっている。展示は11月22日まで。入場無料。https://www.dailysunny.com/2019/11/08/nynews191108/ (photo: Yurika Fukagawa / 本紙)

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