ニューヨーク倫理友の会は7日、19回目となる年次総会をニューヨーク・アスレチック・クラブで開催した。
同会総裁で一般社団法人倫理研究所理事長の丸山敏秋さんが登壇、「人生の羅針盤」と題し講演した。丸山さんは、「世界ではあまりにも多くのことがあまりにも急速に同時進行で起きている。それと同時に力の方向性が変化している」と指摘。「荒波」ともいえる現代社会を乗り切っていく道しるべとして、同研究所の創設者で丸山さんの祖父の丸山敏雄さん(1892~1951年)が著した「万人幸福の栞」の中の一節や古代ギリシアの哲学者、エピクテトスの言葉を紹介した。丸山さんは、社会や他人に責任を転嫁するのではなく、「自分が変わる」ことの大切さを強調。さらに、仏教説話を例に挙げ、「努力している人にこそ天の力が働く。そのような力を羅針盤にして世の中に尽くしてほしい」と熱く説いた。
この日は、駐カナダ特命全権大使に着任する、国連日本政府代表部の川村泰久特命全権大使も出席。ニューヨーク生活での謝辞を述べた。終盤にはピアニストの上坪可奈さんとギタリストのサシャ・マルコビックさんのデュオ「ヤグール」がオリジナル曲や70年代ロックのカバー曲など全5曲を披露した。総会は、ニューヨーク倫理友の会理事長のリンゼイ芥川笑子さんの司会のもと、終始なごやかに進んだ。