ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は19日、電子たばこ最大手ジュール・ラブズを提訴。5月のノースカロライナ、前日のカリフォルニア州の提訴に続いた。これを受け、米医師会(AMA)も電子たばこの販売の全面禁止を呼び掛けた。ニューヨークタイムズが同日、報じた。
いずれの州も、ジュール・ラブズがマンゴーやクールミント、クレームブリュレなど、若者が好むフレーバーを使い、若者を惑わすようなマーケティングを用いて電子たばこを販売し、公衆衛生上の危険を招いたと主張。同社は、電子たばこに含まれるニコチンの危険性を警告せずに、紙巻きたばこに代わる安全な代替え品との誤解を与え、未成年に電子たばこを違法に販売したと訴えている。
ジュール・ラブズは、同社の電子たばこが、紙巻きたばこよりも健康的な代替え品として宣伝する際に必要な認可をFDAから取得していない。FDAは9月、たばこより安全な代替え品とうたう違法なマーケティングについて、同社に警告状を発行していた。
AMAは19日、若者による電子たばこの使用が急増していることを指摘。米食品医薬品局(FDA)から禁煙補助薬として承認されていない電子たばこの流通・販売を禁止し、処方せんを持たない場合は、購入できなくするよう当局に促すとの声明を発表した。
ニューヨーク州のクオモ知事は20日、マンハッタン区在住の30代の男性が電子たばこが原因とみられる疾患で死亡したと発表。電子たばこに関連する州の死亡者は、10月のブロンクス区の男性(17)に続き2人目となった。