ゲフィンホールを改装 ラップアラウンド席で親近感強調

 リンカーンセンターとニューヨーク交響楽団は2日、5億5000万ドル(約600億円)を投入して行うディヴィッド・ゲフィン・ホールの改装計画を発表した。同ホールのCEO、ヘンリー・ティムズさんによると、「演奏者と観客、そして観客同士をより密接につなぐ」コンサートホールになるという。amニューヨークが2日、報じた。
 ニューヨーク交響楽団の本拠地である同ホールは長い間、観客から「親近感が持てない」との批判があった。今回発表されたデザインでは、ステージを囲むように客席を配した「ラップアラウンド」席を採用する。また、ステージを25フィート(約7.6メートル)客席に向かってずらす。これにより、ステージから100フィート(約30.5メートル)以上離れた席の数は現在の30%から10%未満に減少する見込み。さらに客席のスロープの傾斜角度を1962年のオープン当時のものまで引き上げて、見やすくする。
 総客席数は2738席から2200席に減らして、側壁の模様替えも施す。ステージ上に開閉式の天蓋を設けるなど音響効果も改善する。また、公共エリアには公演をライブ配信するメディアウォールを設置する。2階のプロムナードには途中休憩用の座席を増やし、トイレの数も追加する。
 改装後のオープンは2024年を予定。改築工事のため、22年の5月から10月までと23年の5月から24年の2月までの間、一時的に閉鎖となる。

ディヴィッド・ゲフィン・ホール

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