謎の穴の正体は?
最近、道路の真ん中に大きな穴が開いているのをよく見かけますね。冬になると増えるこの穴、これは何の穴かご存知でしょうか?
実はこれ、雪かき用トラックが、車両前方に付く巨大ショベルで引っ剥がしていくためにできる穴なのです。
毎年同じような場所にこの穴ができるのは、この穴の修理方法に理由があります。
米国では開いた穴に、アスファルトを流し込み、加圧ローラーで穴の中に押し込むだけ。これでは盛ったアスファルトがあふれて、周りの古いアスファルトにかぶさった部分に引っかかりができてしまいます。まんまとこの引っかかりを除雪トラックのショベルが引っかけ、剥がしていくのです。
穴の数が多すぎるのでそんなに丁寧にしていては通行止めばかりで交通に支障が出ますので仕方ないのですが…。
日本では、周辺のアスファルトをある程度の大きさの四角形に切り取り、そこに転圧作業(日本で、道路工事のときによく聞く“ダダダダダダ”という音の原因)を行い、新しいアスファルトを流し込んだらまた転圧…と丁寧に行われるので、簡単に穴が開いたりしません。
日本で暮らしていたときには、「うるさいなぁ」と文句を言っていた道路工事ですが、このことを知っていると、あれだけ地震の多い国できれいな道路を保ってくれている道路工事作業員に対し、感謝の気持ちが湧いてきます。
最悪な場合はパンク交換も
さて、この穴ですが、決して侮っていてはいけません。車を走らせているときにこの穴にハマってしまうと、その衝撃でタイヤがパンクすることがあります。
特に、扁平率が小さい(タイヤを横から見て厚みが少ない)タイヤは、運動性能を高めている代わりに衝撃吸収力が低いので、衝撃でパンクしやすい傾向にあります。
衝撃で起きたパンクでは、ホイールと路面に挟まれたタイヤが裂けることがほとんどです。この場合、釘などが刺さったパンクとは違い修理ができませんので交換になります。パンク修理の費用は20ドルから30ドルですが、タイヤ交換は、150ドルから250ドル(※サイズやブランドにより異なる)もかかってしまいます。さらに、ホイールにダメージが及んでいる場合は、ホイール修理や交換の費用も追加となりますので、急な出費にしては痛い額です。
米国の道路事情に慣れている人は、穴を見つけたら瞬時に避けていますが、急ハンドルを切るのは事故のもと。安全が確認できている状態でなければおすすめできません。
穴の上を走行しなければならない場合は、十分に減速をして衝撃を最小限に抑えるようにしましょう。
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