宝飾店大手ティファニーは13日、マンハッタン区5番街57丁目の旗艦店を、改装工事のため全面的に閉鎖。隣接する東側の建物に「ティファニー・フラッグシップ・ネクスト・ドア」を開店した。2021年の旗艦店完成まで、同地で営業する。各メディアが同日、報じた。
仮営業店はナイキがテナントとして入居していたビル。
ティファニーは12日、ニューヨーク市警察(NYPD)を含めた30人の警備員が厳重監視する中、11万4179点の宝飾品を移動した。関係者にはSNSに引越しの話題を出さないよう指示、引っ越しは抜き打ちで行われた。
旗艦店は1837年の開業以来、強盗事件に5回遭っている。
15日付ニューヨークタイムズによると、94年、男2人が店員2人を縛り上げ、イヤリングや時計、指輪などの宝飾品約300点を強盗。被害総額は当時の金額で、約1億1000万円以上に上ったという。82年、店員の目を盗んだ男女3人が、約3300万円相当の宝飾品を窃盗。74年、男が495万円のルビーで飾られたチョーカーを、着ていたコートの中に隠し逃走。65年、約82万円相当の宝飾品を身に付けた女が来店。買い物客を装い、店にあった約218万円相当の品にすり替えて盗む事件も発生した。58年には、複数の男がショーケースの窓を破壊、約1790万円相当の宝石を奪っている。