「#MeToo運動には人権ない」 担当弁護士の論法、売名目的と批判も

 強姦容疑などで起訴されている、元映画プロデューサーのハーべイ・ワインスタイン被告(67)の弁護を担当するドナ・ロトゥノ弁護士が14日法廷で、セクハラを告発する#MeToo(私も)運動を、「憎むべきもの」と述べた。ニューヨークタイムズが同日、報じた。
 
 ロトゥノ弁護士は同日の裁判で検察官に対し、#MeToo運動は不特定多数の人間がSNS上で1人を攻撃し、容疑をかけられた当事者がこれまで築いてきた実績や評判を、法的な手続きを踏まずに一瞬にして台無しにしていると主張。当事者の「基本的人権を剥奪してはならない」と訴えた。
 ロトゥノ弁護士はイリノイ州のカトリック系大学と同州シカゴ市のケント大学法学部を卒業。1997年から同州クック郡の弁護士事務所の書記官を務めた。同州の弁護士資格を取得後、家庭内暴力と重犯罪専門の弁護士として活動を開始した。性犯罪で起訴された男性容疑者の弁護士としてキャリアを積むなど異色の経歴を持つ。2019年5月にワインスタイン被告の弁護士に就任。逆説的論法を駆使した攻撃的な弁護で知られているという。

 一方、性犯罪専門のジェーン・マニング検察官らはロトュノ弁護士の目的は、「売名、または高額な報酬」と指摘している。

ロトゥノ弁護士。ユーチューブのチャンネル「Fox News 」の
スクリーンショットより(photo: Fox News / Youtube)