エプスタイン被告は「殺された」 目の毛細血管破裂や下肢変色など証拠示す

 法病理学者でニューヨーク市検視局のマイケル・バーデン元検視官が16日、FOXのテレビ番組「ドクター・オズ・ショー」に出演。未成年の少女に対する性的虐待容疑で勾留中に自殺したとされる富豪のジェフリー・エプスタイン被告=当時(66)=は殺害された可能性が高いと、検視の際に撮影された遺体写真を公開しながら再び訴えた。ニューヨークポストが同日、報じた。
 バーデン元検視官によると、エプスタイン被告が発見された際、同被告の目の毛細血管は破裂していた。手や腕によって頸部が圧迫されると、毛細血管が破裂することがあり、その現象は目で最もよく起きるという。このことから、同被告は首つりによる自殺ではなく、扼殺された可能性が高いとバーデン元検視官は主張。
 また、首を吊った場合は通常、下肢に血液が溜まり下肢が紫や青色に変色するが、同被告の下肢は「青白かった」として首つり自殺の可能性を否定した。さらに同被告の死因は当初、未確定とされたが5日後に首つり自殺に変更された。変更は「珍しいケース」だという。
 バーデン元検視官は、今月初めに放送されたCBSの報道番組「60ミニッツ」のインタビューで、「検視を含むこれまでに発表された法医学的証拠は、首つり自殺より、扼殺であった可能性をはるかに多く指し示している」と結論。番組でも首の付け根の舌骨が3か所骨折している検視写真を示しながら、「首つり自殺では過去に例がない」と話した。