9.11同時多発テロ以降、冷えこんでいたマンハッタン区のローワーマンハッタンのオフィススペースの賃貸市場が2018年から19年にかけて、活況を呈していたことがこのほど明らかになった。ウォール・ストリート・ジャーナルが16日、報じた。
不動産会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドのトライステート支社、調査局の副代表、リチャード・パーシチェッティさんによると、ローワーマンハッタンでは昨年、合計で730万平方フィート(約67万平方メートル)のオフィススペースの契約が成立。1990年代のネットバブル以来、最大数だった。パーシチェッティさんは、「ローワーマンハッタンは比較的安い家賃の新築物件が多い。スペースも広く、交通の便も良いことが人気の理由」と話す。
全米で最も高値とされる同区ミッドタウンサウスでの家賃は昨年、1平方フィート当たり平均92ドル32セント(約1万139円)。また、ミッドタウン全体では87ドル78セント(約9641円)だった。一方、ローワーマンハッタンは前年比13%増の62ドル96セント(約6915円)で、ミッドタウンに比べて依然、安いことも判明している。