エアポッドを落としたら 諦めずに511に電話を

 アップル社の「エアポッド」は、耳にぴったりフィットするようにできている。しかし往々にして外れてしまうことがある。ニューヨークタイムズは21日、ニット帽を取る際に外れ、マンハッタン区西58丁目とブロードウェーが交わる地点の地下鉄の鉄格子の中にエアポッドを落としてしまった記者の体験談を掲載した。
 記者は地下鉄駅に駆け込み駅員に事情を説明。答えは「511に電話するように」。「511」はニューヨーク州運輸局が運営する相談窓口だ。早速、電話したところ、落とした場所が州都市交通局(MTA)の所有であることが判明。道路にある鉄格子は所有者が異なり、近くに建つビルの場合もある。511から連絡を受けたMTAの係員が現場に到着したのは、記者が電話をしてから2時間近く経過してからだった。
キングと名乗る男性の係員は鉄格子を開け、はしごで「奈落」に降りると、落ち葉や紙切れをかき分け始めた。しばらくすると、奈落の中から手が差し出された。手の中には新品を買ったら159ドルはするエアポッドが。恐縮しながらお礼を言うと、男性は「これが私の仕事だ」と爽やかに笑った。
 MTAによると、昨年の9月から12月までに地下鉄の鉄格子の中に落下し、その後回収された落とし物は2194点。そのうち1220点がイヤホンまたはエアポッドだった。

Tdorante10(https://commons.wikimedia.
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