ジャマイカの伝統的おやつ、パティを、ブルックリン流に進化させた店が人気を呼んでいる。ニューヨークタイムズが23日、紹介した。
ベッドフォード=スタイベサントのカフェ、ルバーチュアーは、ジョアン・サゲットさん夫婦が2015年にオープン。レシピは、ハイチからの移民、ジョアンさんの祖母譲りだ。鶏肉や牛肉を「グリーンシーズニング」と呼ばれるスコッチボネットペッパーでマリネした後、パイ皮に挟んで焼き上げる。ショートニングの代わりにバターを入れ、全粒粉を加えてパイ生地をナッツのような風味にしたのはサゲットさんのアイデアだ。サクサクした食感と口の中で炸裂する辛さが特徴。干したニシンをグリーンシーズニングに一晩漬けた魚のパティは、スモーキーな香りと魚独特の塩味、干し魚の繊細な舌触りが楽しめる逸品だ。
毎週末、ウィリアムズバーグで開催されるアーツ・アンド・フリーに出店するブランチパティは、既に閉店したブルックリン区の「クリスティーズ・ジャマイカン・パティズ」のレシピがベース。そこに店主でバルバドスからの移民、サム・ブランチさん一家に伝わる味を加え、食材はブランチさんが厳選している。
牛肉は牧草牛を使い、パンチの効いたガイアナ産のカレー粉で味付けをし、ターメリックやパプリカでパイ生地に色を付ける。
お客からは「(あなたの店のパティは)ずいぶん違うね」と言われるというブランチさん。「パティもボーダーレスにならないと」と話した。