自閉症の息子(8)を凍死させたとして、ロングアイランドのサフォーク郡警察が1月24日、父親でニューヨーク市警察(NYPD)の警官、マイケル・バルバ被告(40)と婚約者のアンジェラ・ポリナ被告(42)を第二級殺人の容疑で逮捕した事件で、事件の数カ月前からニューヨーク州の児童虐待ホットラインにバルバ被告の虐待を疑う通報が17件以上寄せられていたにもかかわらず、適切な対応をしていなかったことが分かった。ニューヨークポストが2日、報じた。
両被告は1月17日、バルバ被告の次男トーマス君に暖房がない車庫で寝るよう命令。トーマス君は翌朝、車道で倒れているところを発見され、搬送先の病院で低体温症のため死亡した。ホットラインは約1年前、トーマス君の目のまわりにあざがあると通報を受け州児童家族サービス局(OCFS)が調査を開始。しかし、バルバ被告が「学校の休み時間にけがをした」と否定したため、調査はそれ以上行われなかった。また、トーマス君の兄が通う学校の職員が、(兄の)体重が減少し、尿まみれの服を着ているとホットラインに通報していたが、OCFSは「差し迫った危険はない」と処理していた。
サフォーク郡警察によると、兄弟がごみを漁って食べていたことを含め、OCFSが2日以上かけて調査したのは5件のみ。4件はすぐに調査を打ち切っていたという。