雪の季節です。雪が積もり、凍結した歩道では転倒事故がよく起きます。歩道で転倒してけがを負った場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか?
転倒事故に関する訴訟の大部分は、転倒した土地の所有者の責任問題から発生しています。所有地に雪が積もっていたり凍結していたりした場合は、所有者は除雪など適切な処置を講じる義務があるからです。
あなたが凍結した歩道で、転倒してけがを負ったら、その土地の所有者を訴えることができます。
土地の所有者は、歩行者が転倒してけがを負わないように、積雪が歩道にもたらす危険性をあらかじめ確認し、十分な注意を払うこと、また、防止策を講じることが法律で義務付けられています。
転倒してけがをしたときは、できるだけ早く証拠を記録として残しましょう。現場の状況を写真に撮っておくことをお勧めします。
また、救急隊や警察が事故現場に居合わせた場合は、メディカルレコード(カルテ)とポリスレポート(事故証明書)も入手しておきましょう。目撃者の名前や住所など連絡先も必ず聞いておいてください。裁判になったとき、証言の信憑性を高めるためには、次のいずれかを明確にさせておくことが重要です。
①土地の所有者が除雪作業を怠っていたため、滑りやすい状況になっていた。または、除雪されていたにもかかわらず、雪が歩道に残っていた
②土地の所有者が危険な状況であると把握していたにもかかわらず、放置していた
③土地の所有者が、危険な状況であると把握していなかった
転倒事故による補償金は、けがの重さや、けがの影響で仕事を休んだたため発生した収入減、医療費など損害の深刻さによって異なります。
ニューヨーク州では過去10年、転倒事故の訴訟で巨額の賠償金の支払い命令が出たケースもあれば、逆に一銭も支払われなかったケースもあります。
提訴する前に弁護士が正確な補償金額を査定することは困難ですが、土地の所有者の過失や被害者のメディカルレコード、保険などの見直しができます。
転倒事故による補償金額の事前査定を希望している場合は、お気軽にお問い合わせください。
Steven W. Epstein スティーブン・エプステイン弁護士
ブランディーズ大学、ニューヨーク・ロースクール卒。18歳から法律事務所で働き始め、2003年まで弁護士組合員として幅広い分野の訴訟を担当。04年に独立し、「Steven W. Epstein & Assosiates法律事務所」を設立した。取扱い業務は、民事訴訟、会社法(設立、契約)、家庭法(離婚)、刑事訴訟など、多岐に渡る。また、NY市行政裁判所にて非常勤審判官も務めている。
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