「イースト川で海水浴?」 ウィリアムズバーグにビーチ建設計画

 不動産会社のツーツリーズは先月、ブルックリン区ウィリアムズバーグに高さ650フィート(約200メートル)の多目的タワービル2棟とイースト川沿いにビーチを併設した6エーカー(約2430平方メートル)の公園を建設する計画を発表した。ビーチではカヤックなどの水遊びができるようにする。10年以内に一般公開し、イースト川で水泳を楽しんでもらいたいと意欲的だ。カーブドニューヨークが3日、報じた。
 公園のモデルはデンマークのコペンハーゲン港にあるハーバーバス(港の浴場)。同港周辺では1960年代に水質汚染が深刻化。90年代初頭から市が積極的に改善努力を行った結果、2002年には公共の海水浴場が誕生するまでになった。海水浴場の建設に携わったコペンハーゲン市の設計事務所が、今回の計画に協力しているという。
 ニューヨーク市環境保護局(DEP)は昨年10月、市周辺の川や港、湾の水質は南北戦争以来、最も改善しているとの報告結果を発表。一方で、ビーチ近くの下水道は雨水と路上のゴミがそのまま流出する「合流式下水道」なため、衛生問題を懸念する声もある。
 これに対しツーツリーズはイースト川にカキや青ガニを繁殖させ、自然環境を改善すると主張。また、ビーチの建設は洪水を食い止める役目も果たすことから、「新しい水上都市の形」になると自信をのぞかせた。

コペンハーゲン港のハーバーバス
webjay (www.flickr.com/photos/webjay/2564793353)