ローマ風のピザ「ピンサ」が市内で流行の兆しを見せている。ウォール・ストリート・ジャーナルが17日、報じた。
ブルックリン区のレストラン、カミロは2店目となるカミロバーを今月、ベッドフォード=スタイベサントにオープン。店主のマイケル・バルダッチさんが数年前ローマを旅行している際に食べて、「これはいける」と実感したというピンサを提供している。同区ウィリアムズバーグにはサンフランシスコから昨年進出した「モンテサクロ・ピンセリア・ロマーナ」がある。こちらはピンサの専門店だ。
ピンサは、ラテン語で押したり伸ばしたりするという意味の「ピンセーラ」に由来する。ゆえに、ピンサの店では、通常のピザ店でよく見かけるように生地を空中に投げることはない。楕円形で、生地の小麦粉に米粉や大豆粉を混ぜていることから、いくぶん軽い食感となる。胃もたれをしないことから「ヘルシー」とうたう店もある。トッピングはバジルとモッツアレラチーズのマルゲリータや、ベジタリアン向けのリークとオリーブなど。
しかし、ピンサは10年ほど前に流行したフラットブレッドを使ったピザの同類に過ぎないと指摘する専門家もいる。市内には多様なピザが存在し、ニューヨーカーは食傷気味。結局、ナポリスタイルから派生したニューヨークスタイルに落ち着くとみる向きもある。