警官射殺犯「たたえる」イベントを中止 ハーレムのNY公共図書館分館

 ニューヨーク公共図書館(NYPL)は2月27日、マンハッタン区ハーレムのコンティー・カレン分館で予定されていた故ロバート・セス・ヘインズさん(75)を「たたえる」イベントを中止すると発表した。ヘインズさんは元過激派で1973年、警官を殺害した容疑で有罪となり禁固刑に。1年半前に仮釈放され、昨年12月に亡くなっている。ニューヨークポストが同日、報じた。
 ポストが入手したポスターには、ヘインズさんを「牢に長く繋がれた政治犯で、自由の戦士」と呼び、「ブラックパンサー党および黒人解放軍(BLA)の元メンバーをたたえるために集まろう」と書かれているという。イベントは新ブラックパンサー党や政治犯連合などが協賛。ホストに1981年に警察と銃撃戦を展開し有罪となり投獄、2014年に釈放された、ブラックパンサー党およびBLAの指導者、セク・オディンガさんの名前がある。
 ヘインズさんが射殺した交通警官、シドニー・トンプソンさん=当時37=の息子で元警官のスティーブンさんは、「父を殺した犯罪者を公共図書館で顕彰するとは、言語道断」と憤る。警官労働組合「巡査慈善協会」のパトリック・リンチ組合長も、「(ヘインズさんは)テロリスト」と不満をあらわにした。
 NYPLは声明文で「もともと正式に承認したイベントではない。NYPLのガイドラインを遵守しないイベントは開催しない」と釈明している。

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