観光用馬車廃止の声が再燃 苦しみ倒れる姿がSNSで拡散、馬は安楽死に

 マンハッタン区セントラルパークで観光用馬車を引く馬が、もがき苦しんだ末に地面に倒れる様子を映した動画がツイッターで拡散。デブラシオ市長が市長選の公約の1つに掲げていたにもかかわらず、市議会の賛成が得られずに頓挫した馬車廃止を求める声が再び高まっている。ニューヨークタイムズが2日、報じた。
 公園馬車協会の代表、クリスティーナ・ハンセンさんによると、倒れたのは12歳の雌馬アイーシャ。2月29日、ひと仕事終えた後、馬車乗り場で待機していたときに突然、苦痛を訴えるように暴れ、その場で倒れた。市保健精神衛生局(DOH)によると、アイーシャはトレーラーで馬小屋に運ばれ獣医が治療したが、回復の見込みがなかったため安楽死させたという。翌日、アイーシャが倒れたときの苦しそうな様子と、御者がたばこの煙をアイーシャの顔に吹きかけたり、アイーシャを乱暴にトレーラーに乗せたりする様子を映した動画がツイッターで拡散。非難が殺到した。
 市の動物権利擁護団体NYCLASSは同日、観光馬車の営業廃止を求め抗議活動を開始。デブラシオ市長は同日、公式ツイッターで、「残酷だ。この問題を解決しなければならない」と非難。市警察(NYPD)の動物虐待捜査班が調査を開始すると発表した。DOHによると、市では今年になってからアイーシャを含む3頭の馬車馬が死亡している。

動画を投稿した活動家のジュリー・マリー・カパイエロさんのツイッター(@jmcappiello)より

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