医療用保護具が不足 医師や看護師の感染を懸念

 新型コロナウイルスに感染し入院する患者がニューヨーク市の医療施設で大幅に増加したことを受け、医療関係者用の保護具が不足、感染が医師や看護師に拡大することが懸念されている。ポリティコが24日、報じた。
 医療専門家の話によると、23日時点で、市で感染が確認された1万2339人のうち、病院に入院している重症患者は約17%。入院患者数は増え続け、今後40日間でピークを迎えると予測されている。
 しかし、市内の医療施設では既に医療用マスクや手袋が不足。今後数週間で在庫が枯渇する病院も多いという。マンハッタン区のベルビュー病院のスタッフによると、医師は手袋を着用せずに患者の診療にあたり、使い捨ての簡易マスクを再利用しているという。
 また、ロングアイランドのマウント・サイナイ・サウス・ナッソー病院のスタッフは、病院内の共有スペースの清掃が不十分だと明かす。「このままでは、医療関係者が患者となり病院にあふれる」と訴えた。
 関係者によると、市内の公立病院のスタッフの多くは、ウイルス検査を受けておらず、症状が見られない限り勤務を続けるよう指示されているという。