ニューヨーク市では新型コロナウイルス感染拡大の影響により、夏の子ども向けプログラムのほとんどが中止となったため、子どもたちやその保護者は、7〜8月をどのように過ごすのかを懸念している。ニューヨークタイムズが23日、報じた。
デブラシオ市長はこのほど、今夏の市営プールの閉鎖を発表。ビーチの閉鎖についても、近々発表されることが予想されているため、遊び場の無くなった子どもたちが公園に集中し混雑することが予測されている。
また、市が運営する児童向けのサマーキャンプも中止となった。通常、市内の青少年約7万5000人が同キャンプの手伝いをして報酬を得る青年雇用プログラムも中断。市の公立校に通う生徒110万人の大半は貧しく、青少年の同プログラムの収入は、学用品の購入や生活費の一部に充てるなど、貴重な収入源となっていたという。
コロナ禍の影響で学習が遅れている生徒のための補習授業を行うサマースクールについても、開催が確定していない。市の学校は4月から閉鎖となり、生徒らは、自宅でオンラインによる遠隔授業を受講。しかし、不慣れな遠隔授業により、授業が円滑に進まない学校も多い。
そこで市教育局は、勉強が遅れている生徒などを対象に、オンラインで補習授業を提供すると発表していた。しかし同局によると、教師の多くは6月末から夏季休暇に入るため、オンラインで授業の継続や補習授業を行うことに反対しているという。